Google の Cloud AutoML を利用した取り組みを始めています。こちらは、北海道でのロードヒーティング(地面を温めて雪を溶かす仕組み)の遠隔操作を試みた開発となります。

取り組みの背景

北海道や東北では、融雪設備としてロードヒーティングシステムを駐車場に導入しているケースが多くあります。当スタジオのある福井県では、水を出して融雪していたり、家の前の側溝に雪かきした雪を捨てたりすることが多いのですが、そこはさすが極寒地。水を出したら凍ってしまうし、街には側溝がないという状況のため『雪をどこに捨てたらよいか?』という問題がありました。そこで、『捨てずに溶かしてしまえばいいでしょう』ということで発案されたものがロードヒーティングシステムです。だが、このシステムにも足りないところがあり、降雪センサーや温度センサーでシステムを制御するのですが、雪が積もると降雪センサーは役にたたなくなり、温度センサーはヒーターのON/OFFはあまり相関がなく、結果1シーズンで燃料代が相当額かかってしまったというマンションオーナーがいらっしゃったようです。

今回、標準センサーや人力では制御が難しいロードヒーティングの運用を、適した燃料費にするサービスに、AIを使ったON/OFF通知機能を加えることを試みました。

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こちらが、​実際にロードヒーティングシステムが設置されている現場の写真になります。3つ並んでいるのが地面を温めるボイラーで、奥にあるのは灯油を入れるための燃料タンクになります。

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​今回、ボイラーの一台に遠隔監視用のWebカメラと遠隔操作用のデバイスを設置しています。

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このように、Webカメラから駐車場の様子を伺うことができます。

ボイラーがONされると、次第に駐車場の雪が溶けていきます。この様子がカメラから確認できるので、AutoML で画像解析をしてリモートでボイラーを遠隔操作でON/OFFする仕組みを構築しようとする試みです。

取り組みの結果

2019年1月~3月までの取り組みの中で、Google Cloud AutoML を利用してモデル作成を始めました。『雪が積もっている』状態と、『雪が溶けている』状態の画像を用意して学習モデルの作成を重ねて、最終的な予測精度は99%に達しました。取り組みんだチーム内では、思った以上の成果を出せたと評価しています。

AutoML は、モデル階層やハイパーパラメタの設定を AutoML 自身が自動で行います。所謂、AIがAIのモデルを作ると言ったイメージです。短時間でAIモデルを作成し、ビジネスの可能性を検証するには最適・最強なツールです。ただ、実際に予測精度を上げるためには、一般的なディープラーニングと同様にデータの前処理やラベリング基準の明確化、混同行列の確認などの繰り返し作業が必要となります。また、AutoML 固有の学習時間の設定などは予測精度と課金の両面に影響するなど注意すべき点が多数ありました。

また、BigQuery MLを使った予測についてもトライしました。BigQueryのデータを利用した線形回帰とロジスティック回帰をSQL似の言語で行うことができるため、BigQueryの利用者には馴染みやすいのではないかという検証結果も得られています。

AutoML については、今回のロードヒーティングの経験を転用する企画や、医療分野への適用検討なども進んでいて、これから益々楽しくなる予感がしています。
 

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